ブログを報告する. 映画『誰も知らない』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。, 【監督】 是枝裕和 【脚本】 是枝裕和 【製作】 是枝裕和 【出演】 柳楽優弥 北浦愛 木村飛影 清水萌々子 韓英恵 YOU, 柳楽優弥君が第57回カンヌ国際映画祭にて史上最年少および日本人として初めての最優秀主演男優賞を獲得して話題となった映画です。, この映画から多大な影響を受けたのはアカデミー賞でオスカーを獲得した映画『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督です。, 2004年に公開された是枝裕和監督の日本映画。 主演の柳楽優弥が2004年度の第57回カンヌ国際映画祭にて史上最年少および日本人として初めての最優秀主演男優賞を獲得。1988年に発生したネグレクト、『巣鴨子供置き去り事件』をモチーフに是枝裕和監督が脚本を執筆。映像化まで15年の構想得て製作された。是枝監督の長編作4本目で世界にその名を轟かせた名作。, 小さなアパートに母親の福島けい子(YOU)と長男である福島明(柳楽優弥) が引っ越していくる。引っ越し業者に荷物を運び入れてもらうとすぐさま二つのスーツケースを開ける。そこには小さな男の子と女の子がそれぞれ入っていた。そして外では大きくなった女の子が待機しており、人がいなくなった瞬間にアパートへ駆け込む。近所の人や大家には母と息子の二人暮らしと告げている。子どもは四人でそれぞれ父親が異なる。母親は百貨店に勤務している。四人の子どもたちは幼稚園にも小学校にも通っていない。母親はいわゆる“男好き”である。子どもの面倒は長男の明に任せている。やがて母親に新しい男が出来て帰宅しなくなる。お金も食料も尽きていく四人。電気・ガス・水道も止まる、、、。, 主演の柳楽優弥くんは第57回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞しています。受賞の知らせで日本で公開されるや否や大ヒットを記録しました。, 映画公開のポスターがとても素晴らしかった記憶があります。柳楽優弥くんの横顔に女性たちはウルウル&ドキドキしてしまいました。, しかも上半身が裸です。子どもなのか、それとも少年なのか、さらに少女っぽい雰囲気に誰もが惹かれて劇場へ通った人も大きなヒットを産んだ原因かと思います。, 世の中の底辺で暮らしている人、隠れながら生きている人、何らかの罪を背負っている人、貧しい人、知性教養の低い人、等々です。, 一言でいってしまえば“だらしない女”と断罪してしまいますが、こういう女性って意外と多いと思います。, 本映画のモチーフとなっているのは『巣鴨子供置き去り事件』です。実際にあったネグレクトです。, 途中から登場する水口紗希(韓英恵)を入れたのがとても良かったと思います。素晴らしい脚本だと思います。, タイトルの『誰も知らない』ですが、これは世の中の人たちも彼らの存在など知らないということです。, つまり近所付き合いの希薄な都会では他人のことなど気にする余裕もないし、他人と関わりを持つと、時折、面倒臭いことが起きるから、出来るだけ他人との距離をとって生きています。, ですから福島一家のことなど本当に『誰も知らない』という悲劇状態への苦言を込めているのです。, もちろんこれだけではありませんが、ヒットする映画、人の心の琴線を打つ映画っていうのはとてもわかりやすいと展開だと言えます。, わたし的に日本映画界で世界的な評価を受けているのは3Kである「是枝、河瀬、黒澤」ですが、是枝監督は頭一つ抜け出しています。, 先のアカデミー賞でオスカーを獲得した映画『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督も素晴らしいですが、彼に多大な影響を与えたのは間違いなく是枝監督と断言できます。, 是枝監督はポン・ジュノの16年前からすでに底辺で生きる人々描いてきました。ずっとです。, 同じように底辺で生きる人を描き続けているはイギリスのケン・ローチ監督とベルギーのダルデンヌ監督が上がられます。彼らは一貫しています。, わたしは是枝監督が「なぜ、このようなテーマ」を描くのかについて色々と考えてみました。, まずやはり是枝監督はテレビのドキュメンタリー番組出身であること、そしてドキュメンタリー作家の小川紳介と土本典昭からの影響を強く受けていることが挙げられます。, 特に両者は国家に対して真っ向から異議を唱える人です。是枝監督も同様で映画の中に日本という社会システムへの矛盾を入れ込んでいます。, 記憶に新しいのは『万引き家族』がパルムドールを獲った際、文科大臣からの「祝意」を断わったこと、さらに文化庁の製作助成金を受け取ったことが矛盾していると批判されました。, そのことについて是枝監督は「公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つ」と言い放っています。実に潔いと思います。, 是枝監督は日本屈指の骨太な映画監督であると思います。それだけに心配ごとももたくさんあります。, ただどうなんでしょうか。わたし的な勝手な想像ですがあまりもの先人たちからの影響を受けすぎているのではと心配してしまいます。, 先の両者は戦前生まれですが、テレビマン時代はおそらく戦後の団塊の世代の人たちと仕事をしていると思います。, 詳細は省きますが、「われわれが日本を作った」「権力暴走をさせない」と言っておきながら、いまだに上から目線でいばり散らしている人が多いからです。, 是枝監督は今後も社会の底辺にいる人や見捨てられた人を描くのは大いに期待しますが、それと体制への批判は異なると思うのです。, 日本は平和で安全で自由で平等な国と言えます。この四つがある程度保証されている国は世界広しと言えどほとんどありません。, 人も社会も国も満たされた者もいますし、そこからはみ出した者、“はみ出したい者”もいるのです。, 彼らが国家体制に不満を持っているのであれば描けば良いのですが、彼らは不満など持たず満足しています。, 小さな世界と言えば小さな世界です。わたしたちはその小さな世界で必死に格闘しながらも生きている人たちの人生をスクリーンで観たいのです。, 映画『誰も知らない』を観て、わたしは底辺に生きる人々の存在を知りました(実はわたしもセレブの人たちから見たら底辺の人間だと思います), ただただ「是枝監督の作家性に驚嘆し、敬意を評し、さらなる創造性を応援したい」と思っています。, 主人公。けい子の長男。小学六年生くらい。学校へは行っていない。行きたいと思っている。兄妹の面倒をみている。警戒心が強い。柳楽優弥君の容姿に惹きつけられます。顔がとても特徴的。子どものあどけなさから少年へと変わる微妙な年頃であったせいでしょうか。絶望感を背負って生きる長男の定めを躍動感を押し殺して演じていたのが良かった。本当は「こんな暮らしから抜け出したいけど、、、」, けい子の長女。小学4年生くらい。大人しい。学校へ行っていない。ピアノをやりたい。主な家事は洗濯。もう体が大きくなったので引越しの荷物も中に隠れることができない。物心がついてきて、母親のことを疑問視している。北浦愛さんは育ちが良いのでしょうか。本映画の設定ではちょっと上品すぎる感じがしました。でも良かったです。, けい子の次男。6、7歳か。まだ何もわかっていない子ども。無邪気な性格のため明が手を焼いている。演技も天真爛漫で良かった。, 中学一年生。学校へは行っていない。イジメられているから。ひょんなことで明と仲良くなる。頭は良さそう。容姿も良い。学校でイジメられている。 韓英恵さんの演技はとても良かったです。この人が福島兄妹に加わったことで物語の流れが大きく変わりました。表情が実に良いです。イジメられているという悲壮感を出さないのが良かったです。, 男にだらしない母親。子どもを四人産んでいますが、おそらく全て異なる男性の子ども。子どもより男に身を捧げる。無責任と言えばそれまでだが、本能に従って生きる女性とも言える。 YOUさんの演技は圧巻です。出番も台詞の少ないのですが、“憎めない”“ちょっと可愛らしい”という印象をしっかりとスクリーンに残していました。, 是枝監督の映画製作をみていると、ルターのこの言葉を思い出さずには要られません。どんなに辛い状況下でも希望を持って行こうと励ましてくれます。, 映画.comより一部引用 スタッフ・キャスト 監督 是枝裕和 脚本 是枝裕和 撮影 山崎裕 録音 弦巻裕 美術 磯見俊裕 三ツ松けいこ 編集 是枝裕和 音楽 ゴンチチ 挿入歌 タテタカコ 福島明(柳楽優弥) 福島京子(北浦愛) 福島茂(木村飛影) 福島ゆき(清水萌々子) 水口紗希(韓英恵) 福島けい子(YOU) 串田和美 岡元夕紀子 平泉成 加瀬亮 タテタカコ 木村祐一 遠藤憲一 寺島進 2004年製作/141分/日本 配給:シネカノン. Edgar』 アメリカの近代史はJ・エドガー無しには語れない。功績も大きいが非難の声もある。 約50年、FBI長官を務める。情報収集に全力をかけた人生。 ジョン... 近年LGBTに関する映画が多く公開されている。今まで差別されてきた歴史もあるが、なぜこれほど多作されているのかを考えてみる。特にアメリカでは性的マイノリティーへの差別意識が高いことに改めて驚いた。その背景にはキリスト教プロテスタントの一派であるバプティスト教会の影響が大きい。本作を観ることでトランプ大統領とアメリカが観えてくる。, 映画『リアム16歳、はじめての学校』ネタバレ・あらすじ・感想・内容 母親の息子愛が異常 マザコン息子が恋 欧米で自宅学習が普及する理由がわかる, 日本ではあまり一般的ではない“自宅学習”英語でホームスクーリングという。欧米では子供の安全のため高度な教育のために広く浸透している。本作は母と息子が自宅学習を通してケンブリッジ大学を目指している。しかしひょんなことから息子が公立学校に通うことになる。公立学校を毛嫌いしている母親は深く悩む。子離れ、親離れをテーマにした映画, 息子のとって母親はこの世と同じくらい大切な存在と言える。母親を失うこと、つまり亡くすことは世界の終わりが来たことを意味する。本作の原作者の宮川サトシさんは独特の表現でこのタイトルを付けたと思う。とても共感できます。死に対する負のイメージがありますが、死にゆく人を見ていると意外とネガティブではないのかもしれません。, 映画『パパは奮闘中』ロマン・デュラスの育メン度が上がる様が良い。ネタバレ、あらすじ、評価, 現代社会において結婚し、子育てをする環境はとても厳しいと言える。夫は収入をあげようと必死に働くばかりに家庭のことを後回しにする。日々、家事、育児は妻にとっては大きな負担になっていく。本作は現代版『クレイマー、クレイマー』と言える。夫は妻が消えて、初めて妻のありがたみをわかった。そして妻の帰りを子供と待つ美しい物語だ。, 映画『ビューティフル・ボーイ』実話、ネタバレ、感想、評価。ティモシー・シャラメが美しい。, アメリカはずっとドラックが蔓延しているイメージがある。依存症も減らない。どうしてだろう。この映画は父と息子がドラッグを止めるまでの戦いを実話を元に作られている。一度、軽い気持ちで手を出したら最後。あとは地獄の底まで落ちていく。立ち直るのに何年かかるかわからない。お金もいくらかかるかわからない。ドラッグに良いこと無し。, 映画『ベン・イズ・バック』ジュリア・ロバーツ&ルーカス・ヘッジズが薬物依存との戦いを描く。ネタバレ、あらすじ、感想、評価。アメリカ社会の闇, ジュリア・ロバーツが薬物依存で苦しむ息子を救おうと格闘する演技が素晴らしい。自身も年頃の息子を持つ身として体当たりで挑んでいる。アメリカ社会の深層について如実に描いている。薬物依存症から復活するのはとても難しい。自身の子供が壊れていくのは辛い。果たして息子は帰ってくるのか。そして以前のように平和に暮らす日々は戻るのか。, ディズニー映画『美女と野獣(1991)』の教訓が『アナ雪』の自由・独立・共感できる女性像を築きヒットへ。ネタバレ・あらすじ・感想。, 映画『人生の特等席』ネタバレ・あらすじ・結末・感想。クリント・イーストウッドとエイミー・アダムスが父娘に見えなかったのが残念。, 映画『わたしは金正男を殺してない』ネタバレ・あらすじ「北朝鮮の完全犯罪?」感想「首謀者は誰?」結末「真相は“藪の中”」, 映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』ネタバレ・あらすじ「アメリカの暴力と差別と恥の歴史」を“アポなし取材”感想「アメリカ銃社会に変わり無し!」結果, 映画『罪の声』実話?ネタバレ・あらすじ「団塊の世代はfossil(化石)」「学生運動」の残党が真犯人?感想「小栗旬は俳優最盛期と言える」結末「身勝手な正義を強要した悲劇」, 映画『ノッティングヒルの恋人』ネタバレ・あらすじ。ヒュー・グラント「続編は骨肉離婚劇を撮りたい」感想「ジュリア・ロバーツの最高PV映画」結末「男版シンデレラ物語」, 映画『ショーシャンクの空に』実話?ネタバレ・あらすじ。ティム・ロビンス&モーガン・フリーマン共演 「希望を持つことが大事」 感想「ジワタネホでハッピー」結末。, 映画『めぐり逢えたら』ネタバレ・あらすじ「ラブコメの女王決定!」メグ・ライアン可愛い「欲求不満男」トム・ハンクス。感想「エンパイアーステートでハッピー」結末。, 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年生くらい。大人しい。学校へ行っていない。ピアノをやりたい。主な家事は洗濯。もう体が大きくなったので引越しの荷物も中に隠れることができない。物心がついてきて、母親のことを疑問視している。北浦愛さんは育ちが良いのでしょうか。本映画の設定ではちょっと上品すぎる感じがしました。でも良かったです。, 中学一年生。学校へは行っていない。イジメられているから。ひょんなことで明と仲良くなる。頭は良さそう。容姿も良い。学校でイジメられている。, 韓英恵さんの演技はとても良かったです。この人が福島兄妹に加わったことで物語の流れが大きく変わりました。表情が実に良いです。イジメられているという悲壮感を出さないのが良かったです。, 男にだらしない母親。子どもを四人産んでいますが、おそらく全て異なる男性の子ども。子どもより男に身を捧げる。無責任と言えばそれまでだが、本能に従って生きる女性とも言える。, 映画『MOTHER マザー』ネタバレ・あらすじ・感想・結末。長澤まさみ「新境地の“毒親”」に拍手喝采。阿部サダヲの“クソ”っぷりに激怒。, 映画『望み』ネタバレ・あらすじ・感想・結末「息子は加害者か被害者か」崩壊する家族「世間体」も気になる映画。, 映画『楽園』ネタバレ・あらすじ・結末。ムラ社会は日本社会の縮図。長老(独裁者)の「決めつけ」こそ悪害なのだ。綾野剛、佐藤浩市もOKだが村上虹郎が最高だ!, 映画『糸』ネタバレ・あらすじ・感想・結末。中島みゆきさんの「評価はいかに?」小松菜奈&榮倉奈々最高演技!音楽勝ち映画決定版!, 映画『人数の町』ネタバレ・あらすじ・感想。「衣食住完備」「性欲も満たされる」としたら住むことが出来るか?, 映画『事故物件 恐い間取り』ネタバレ・あらすじ・感想・結末。亀梨和也&奈緒&中田秀夫vs松原タニシ「事故映画にさせない」力がある。, 望月衣塑子原案 映画『新聞記者』“忖度政権”に切り込む勇気 ラストのツメが甘い ネタバレ・あらすじ・評価・感想, 映画『浅田家!』ネタバレ・あらすじ・感想。二宮和也は「共演者を光らせる」唯一無二の俳優である。結末はハッピーエンド!, 映画『硫黄島からの手紙』ネタバレ・あらすじ・感想。二宮和也が役者になった映画。イジケっぷりが最高。. 以前から動画のサブスクリプションサービスに登録することの憧れはあったものの、定額で見放題とはいえ映画って月に何本も観れるものなのだろうか、また、ドラマを全くと言っていいほど見ない自分にとってメリットはあるのだろうか・・と思い登録をしていませんでした。, しかし、4月に書籍版の『ハイパーハードボイルドグルメリポート』を読み、この本の完成度の高さに圧倒され、どうしても過去放送分を見返したくなりました。『ハイパー』は有名なサービスほぼ全てで視聴可能なため、1ヶ月間様々なサービスを比較検討してみましたが、結局Amazonプライムに登録しました。(理由はゴジラシリーズが全て観られるという情報を得たためです。), 『ハイパー』は1回30分ほどの番組のためすぐに観終わってしまい、ゴジラシリーズを順番に見ていくかなと思っていた矢先、フィルマークスの「いつか観たい」リストに入っていた映画がAmazonプライム内に数多くあることが分かりました。, これまでずっと、映画といえば部屋を暗くし、比較的大きな画面かつノンストップで見なければいけないという自分なりのルールがありました。しかし、読書だって中断して、読んで、を繰り返してラストまでいくのに、映画でそれをしてはいけない理由はないのではないかと思い、いわゆる読書方式で映画を小分けに観る、ということを6月8日からやってみました。, 前置きが長くなりましたが、その試み第1号映画が是枝裕和監督の『誰も知らない』です。, 最近、子どもが出てくるアメリカ文学作品(『誕生日の子どもたち』、『ナイン・ストーリーズ』など)を読んでいたため、無意識に子どもが出てくる作品を求めていたのかもしれません。, 前情報としては、是枝裕和が監督の作品であること、主演が柳楽優弥であること、過去にあった子どもに関する事件が元ネタになっていることの3点くらいでしたが、鑑賞後かなり色々考えさせられる映画だったので感想として残したいと思います。, ここから先はネタバレとまではいきませんが、内容の本質に触れる部分もあるため、読む際はお気をつけくださいませ。。, まず冒頭部分から出てくる柳楽優弥の顔が子どもとは思えないくらいのセクシーさで、一発で心を奪われました。何も言わなくても何かを訴えかけてくるような目力と、反対に涼しげな口元(書いていて自分でもおかしな表現だと思いますが、実際に見てみると本当にそうなのです)のバランスが素晴らしい。言うなれば、クラスにこんな男の子がいたら好きになるけど敷居が高すぎて気軽には話しかけられないような顔です。, そんな端正な顔立ちの男の子・明が、学校に通わせてもらえず家で親の代わりをするというのが一貫して続く話なので本当に何とも言えない気持ちになるのです。, 母親に買い与えられたであろう漢字ドリルに書く字は、字というよりも不安定な線をいくつも引き重ねた塊。分からない漢字を辞書で調べても、辞書に書いていることが分からないから正解を導き出せない・・・学校に通わせてもらえず、学がない親のもとで育った12歳の明の現状を、この短いシーンから読み取れ悲しくなりました。また、別のシーンにはなりますが近所の公園で明がボールを拾い、上に投げ自分でキャッチすることを繰り返す場面は一人で遊ぶことしか知らないことを象徴づけているように思いました。, 明には年の近い京子という妹と、園児ほどの年齢の茂とゆきという弟、妹がいました。それぞれ母親は同じで父親が全員違うという設定だったため、顔の系統がバラバラな子どもを採用したのでしょうか、特に明と京子は顔が全然似ていない。, 明が誰が見ても目を惹かれる容姿なのに対し、京子の顔だちは淡白で、話し方にも子どもらしいパワーや抑揚がないところがとても印象的でした。時々、大人でもなかなか出ないような低くて冷たい声で呟き、ドキっとさせられました。, 明と京子は親に「学校に行きたい」と訴えるシーンがありますが、茂とゆきはそのような要求をしない。茂とゆきの望みはマズローでいうところの「生理的欲求」で止まってしまい、「社会的欲求」のレベルまで至っていないということが分かります(年齢的な観点から「社会的欲求」まで至らないのは致し方ないのかもしれませんが、家の中での先を見通せていない行動から「安全欲求」についてもほぼ無いように思えました。これは、母親が2人の存在を隠し、家から出ないように躾けていたこととも繋がっていると考えられます。), 何らかの経緯で外の世界を知っているため「社会的欲求」のある明と京子、「生理的欲求」で止まっている茂とゆきの対比はこの作品で外せないポイントだと思います。, 母親が4人の子どもを家に置いて帰らない場面で着目すべきは、子どもたちに新しくできるコミュニティです。, 4人の中で唯一外出が許されている明は、外の世界で春休み中の同学年男子たちと出会い、一緒に遊ぶようになります。明は友達ができたことを喜びますが、彼らを自宅に出入りするようになり4人をとりまく環境は一変します。, 大人がいない明の家は何時間ゲームをしても咎められることがない、子どもたちのユートピアとなります。しかし、そこまで広くない部屋に4,5人の男子たちが入ってくると京子、茂、ゆきの居場所はなくなります。, 意図せず弟・妹たちの居場所を奪ってしまうきっかけをつくった明は罪悪感を覚え(ているように描かれ)ますが、友達を失いたくはない。明と京子が家事を協力し合い清潔に保たれていた部屋はどんどん汚くなり、ゴミ屋敷のようになっていきます。(『万引き家族』でも思いましたが、是枝監督がつくる空間での表現は本当に素晴らしいと思います。), 春休みの期間が終わり、中学生になった友達と再び遊ぶ口実をつくるため、なけなしのお金で新しいゲームを買いますがやんわりと断られてしまいます。そしてその後、同学年男子たちが明の家に足を運ぶことはありませんでした。, ここまでかなり長く書いてしまいましたが、映画ではかなり短くまとめられています。しかし私はこの場面が4人にとってかなりイレギュラーな事態で、黙って受け入れているようで誰も受け止められておらず、それが生活空間の不潔さに繋がっていく。そして、明が変わっていくきっかけになる大切な場面だと思い、詳細に書いてみました。, 同学年男子や、いじめられ不登校になってしまった女生徒・紗希との出会いにより、明は外の世界での楽しさ、悲しさを知っていきます。それと並行し、生活インフラをとめられるほど4人の生活はどんどん困窮していきます。また、明は声変わりが始まり、心も少しずつ大人に近づいていきます。(服の匂いを嗅ぐシーンから思春期の始まりを感じました), 去年の冬には優しかった明の口調も、翌年の夏には大人顔負けの激しく、下品なものになります。それは様々な要因が複雑に絡み合った結果と言えますが、明の立場が自分たちを捨てた母親(=一家の主人)にシフトしている点も見逃せません。, 特に、外で遊ぶ茂に対して明が「もう帰ってくんな」と言うシーンは、明が4人兄弟の中の一人ではなく、一家の主人に切り替わったことを決定づける場面だと思います。, 母親不在の一家では、年長の明が一家の主人にならざるを得なかったのだと思いますが、それを引き受けることはあまりにも荷が重く、社会から断絶されている状況も踏まえると非常にアンバランスで、それが京子、茂、ゆきへの態度や発言に出ていたと思います。, 子どもがあのような演技をすることで見え辛くなっていますが、明の3人への発言を大人が子どもに対するものと置き換えると、完全に躾けの域を超えた、児童虐待の現場なのです。そこまでを見越してあの場面を構築しているのではないでしょうか。, 私は話の流れ的にも、『万引き家族』のようなラストシーンになると思っていたので、最後まで観たときにこれで終わり・・なのか?と思ってしまいました。, そして、シンプルなエンドロールが流れる中、じくじくと胸が痛み、これは1週間くらい引っ張っちゃうやつだなあと独り言ちました。, ラストシーンについては是枝監督も様々なインタビューで語っておりますので作り手の意図については割愛しますが、私はあんなに切ないラストシーンはないと思いました。, 陽炎がゆらめくような暑い昼中に横並びで歩く兄弟たちの日常はもう長く残っておらず、終わりに近づいていることが明確だからです。, このような視聴者側の胸の痛みとは相反して、スクリーンの中の兄弟たちはこれからも今まで通りの日常が続くと信じて疑っていないように見え、その温度感の差が見る側を更に切なくさせます。最後の最後で子どもの無垢さにやられるわけです。, 『誰も知らない』は、観る人が日頃何に関心を寄せているかによって感想のポイントが異なる映画だと思います。, tereko99さんは、はてなブログを使っています。あなたもはてなブログをはじめてみませんか?, Powered by Hatena Blog In a small Tokyo apartment, twelve-year-old Akira must care for his y... 映画『万引き家族』ネタバレ・あらすじ・感想。カンヌ最高賞!是枝監督vs松岡茉優+リリー・フランキー+安藤サクラ&樹木希林の名作。, 映画『万引き家族』ネタバレ・あらすじ・感想。カンヌ最高賞!是枝監督vs松岡茉優+リリー・フランキー+安藤サクラ&樹木希林の名作。映画『万引き家族』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。 映画『万引き家族』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。 映画『万引き家族』の作品情報・概要『万引き家族』2018年6月8日公開の日本映画。是枝裕和監督作品。第71回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得。リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林出演。是枝監督14作品目。一貫して「家族」「弱者」「日本社会」を描いている。胸に突き刺さるような名作である。, 映画『存在のない子供たち』ナディーン・ラバキー監督がレバノンの幼児虐待、人身売買、児童労働、難民、不法移民、不法就労、不当搾取を鋭利に描く。ネタバレ・あらすじ・感想・評価, 存在のない子供とは出生証明書が国などの機関に提出されていない子供たち。世界を見渡すと実に多いという。存在が認められていないため病院にも行けず、学校にも行けない。しかも幼い頃から児童労働させられ、金品も搾取されている。女の子は売られていく。負のオンパレードしかない。一番大切なのは大人の教育。レバノンの女性ナディーン・ラバキー監督が描いた。, 映画『パラサイト 半地下の家族』ネタバレ・あらすじ・結末・感想。ポン・ジュノ監督が“七放世代”の人生を代弁。アカデミー賞ノミネート作品。, 「パラサイト 半地下の家族」作品賞含む最多4冠!(作品賞・監督賞・脚本賞・国際長編映画賞)映画『パラサイト 半地下の家族』ネタバレ・あらすじ・結末・感想。ポン・ジュノ監督が“七放世代”の人生を代弁。アカデミー賞ノミネート作品。映画『パラサイト 半地下の家族』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。公式サイトを紹介し、作品情報・キャスト情報も得ることができます。『パラサイト 半地下の家族』2019年韓国作品。コメディ・ホラー映画。ポン・ジュノ監督。主演ソン・ガンホ。イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム共演。第72回カンヌ国際映画祭では韓国映画初となるパルム・ドールの受賞作品。2020年(第92回)アカデミー作品賞にノミネートされた。, 大森立嗣監督映画『タロウのバカ』ネタバレ・あらすじ・感想・評価・内容。“ニッポンのバカ”を表現。菅田将暉vs仲野太賀vsYOSHI の競演こそが狂宴だ。, 映画『タロウのバカ』公式サイトにて作品情報・上映館・お時間の紹介。ネタバレ・あらすじ・感想・評価・結末。大森立嗣監督が描く現代ニッポンの無責任、無関心、無感動時代の虚しさを表現。ウワベの美しさばかり気にする人たちが無意識に社会から排除される人たちを作り出している。現実に対して目を背けない確かな心を持つことが大事だ。, 映画『ジョーカー』ネタバレ・あらすじ・評価・感想。「神or悪魔?」を観て決めよ!ジョーカー続出でアメリカ熱狂。, 映画『ジョーカー』公式サイトにて作品情報・キャスト・上映館ならびにあらすじ・ネタバレ・感想・結末・評価について記載してます。本映画はいま世界中で話題沸騰になっています。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得しています。貧しいアーサーが如何にジョーカーになるのか、正義と悪は表裏一体。アメリカに根付く格差社会への反発。世界はジョーカーを救世主と見るか、悪魔と見るのか。, この映画『荒野にて』はアメリカ映画に慣れ親しんだ人には驚きを与えるかもしれない。とても淡々と静かに進んでいく。アクションなどない。明るさもない。とにかくこの映画の主人公のチャーリー・プラマーの孤独感が際立っている。初めての友達が馬だ。その馬の命を守るために旅に出る。しかし若いがゆえに、教養もないが故に、無くしたり得たりする。, 永瀬正敏✖️菜葉菜W主演+井浦新の映画『赤い雪 Red Snow』(実話)は“ズシリ”と積もった。人間の記憶は曖昧で都合よく作られる。感想とネタバレ。, この映画は実話を元に制作されたと言うが、とても残酷な物語だ。人間の記憶とは都合よく出来ている。自分への関心を防ぐため、あるいは興味を向けるために記憶を作り変えることも可能だ。それを行うのは気まぐれな心もあるが、実際は無意識に計算された心が作り出している。一度発動するとそれが新たな記憶になるが、心は不自由になってしまう。, ポール・ダノ初監督作品 映画『ワイルドライフ』ネタバレ・あらすじ 毒親を優しく見るエド・オクセンボールドの優しさ, ポール・ダノ初監督作品 映画『ワイルドライフ』はアメリカが抱える社会問題をテーマに描いている。“毒親”についてだ。子どもに過干渉するのも毒親だが、一番は“無関心”であることが最悪だ。人間は無視されることほど傷つくことはない。この作品の少年は母親から存在を消されてもポジティブに生きる姿勢を持ったことが救いだ。, 映画『ガラスの城の約束』ネタバレ・あらすじ 毒親 ネグレクト 虐待 過保護 過干渉 こんな両親いらないと思った作品, 社会と隔絶するように生きる家族。父親はアル中で無職、母親はアーティスト気取りで家事も育児もしない。子どもは4人。彼らの世界はこの毒親になる。飲んだくれで暴言を吐く父親に洗脳されているかのようで、父親を尊敬、崇拝している。しかし成長するにつれて一家がおかしいと気づく。そして家を脱出する。毒親、ネグレクト、ハラスメント。, 世界の歌姫『ホイットニー ~オールウエイズ・ラブ・ユー〜』名曲と映画は永遠だけど悲しい人生だ, ホイットニー・ヒューストンはなぜ死んだのか?誰が彼女を死に追いやったのか?彼女を終生苦しめたモノとは何か?世紀の歌姫はなんのために生まれ、生きて、死んだのかについてドキュメンタリーで追いかけている。歌うことが彼女の人生だったのに悲しい。彼女が本当に信頼できる人を側におけば、名曲を歌い、映画にも出て、娘の幸せだったと祈りたい, クリント・イーストウッド監督『J・エドガー』は実話。米大統領を操った男である。ケネディーの死にも関与している。ネタバレ、感想、評価。.