ベネッセ教育情報サイト|インプットよりアウトプットで子どもは伸びる 意味記憶を定着させるためには. ・脳と心の仕組み(新星出版社) 学校でその日にあったことを子どもが話してくれたら、「それって、どういうこと?もうちょっと聞かせて」のように、1つでも質問をするようにして「教える」体験を積み重ねるといいようです。, ■叱るときも「教えてほしい」を意識して ・不正解の単語がゼロになるまで学習とテストを繰り返す。, 1週間後の再テストの正解率をみると、大きな差があった。(ちなみに、毎回40個全てに確認テストをする(1)と(2)よりも、以前に間違った単語のみに対して確認テストをする(3)と(4)が早く終了するように思われがちだが、学習の速度は4つのグループで差がなかった。), (1)と(2)の場合、約80点と好成績だったのに対して、(3)と(4)は約35点だった。すなわち、毎回40個全てを学習したかどうかは再テストの成績に関係がなかったのに対して、毎回40個全てについて確認テストを行っていたグループのほうが1週間後も2倍以上も単語を覚えていた。これは、テストのときに思い出して書き出すという出力(アウトプット)の作業が記憶の定着に効果があったことを意味している。, 記憶の蓄積は、「情報を頭に入れたとき」ではなく「情報を頭から出したとき」に生じることになる。このことは、先述した「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」の関係から理解できる。, 目や耳などの感覚器官から脳に取り込まれた情報は1秒ほどで消滅する「感覚記憶」として扱われ、そこからメモをする際に必要な電話番号のように一時的に記憶する必要がある情報は15秒~30秒ほどで消滅する「短期記憶」に変換される。この情報が長期にわたって必要な情報である場合、大脳皮質へと転送されることで数年から一生涯にわたって蓄積する「長期記憶」へ変換される。, 仮に、感覚器官を通じて脳に送られる情報の全てが長期記憶に変換されるのであれば、脳が消費するエネルギーや、記憶に必要な脳細胞が膨大な量になる。一般的に脳が体内で消費する全エネルギーの約25%を消費することを考えると、これ以上のエネルギーの消費は避けなければ生命活動が破綻に近付く。そこで脳は、感覚記憶の中で必要なものがあれば一時的に短期記憶へと変換し、不要なものを15秒~30秒ほどで、長期にわたって必要な情報を長期記憶に移行させることで消費エネルギーを抑えている。, 脳は、感覚器官から常に入り込む膨大な情報の取捨選択をしなければならない。すなわち、どの記憶が不要でどの記憶が必要であるかを選別する必要がある。そこで、記憶として定着させるべき情報を「頭に入った情報」ではなく「頭から出した情報」としている。(「頭に入った情報」の全てを記憶として蓄積するとなると膨大なエネルギーと容量が必要で、短期記憶の本来の役割や意味と矛盾することになる。), 例えば家から学校や職場に向かうとき、目や耳から膨大な情報が入ってくる。ヒトはその情報の大半を「感覚記憶(1秒程度で消滅する記憶)」として扱い、必要性の高い情報のみを「短期記憶」または「長期記憶」へと変換していく。こう考えると、教科書の情報を目から入力しても、それらに「感情」や「興味」や「出力」が伴わないのであれば、まるで通学・通勤途中に目に入る情報のごとく全くといっていいほど記憶として定着しない情報であることが分かる。, 出力が記憶に効果的であることは、アメリカの国立訓練研究所(National Training Laboratories)の調査でも述べられている。 ではどうするかですが、「できる範囲内で忘却曲線を利用する(復習のタイミングを考慮する)」「優先順位をつけて復習する」ことで解決できます。具体的には次の点に注意して復習を行います。 ・つながる脳科学(講談社) ・40個を通しで学習させ、その後40個全てについて確認テスト。 Study Hackerこどもまなび☆ラボ|知識の詰め込みではない「答えを導き出すための力」をつける、今注目の「探究学習」とは? STUDY HACKER|世界の教育、基準は “アウトプット” に移行中! グローバル人材になるための「アウトプット力」の磨き方。 こうした経験は多くの人にあるかもしれない。これには脳科学・生理学的な要因が関係している。ヒトの脳には、新しいものに出会ったり冒険したりなど、脳が外界に興味を示しているときに脳波が“θ(シータ)波”になる性質がある。, θ波は、海馬の神経細胞を柔軟にして脳を感受性の高い状態に保つ。一般的に、大人になると物覚えが悪くなるのにはこのθ波が関係している。これを裏付ける、ウサギをつかった実験がある。実験では生後半年のウサギは特定の情報を学習するのに200回の反復が必要だったが、生後2~3年のウサギは800回の反復が必要だった。これはまさに「(ヒトに限らず、)大人になると物覚えが悪くなる」という典型例ともいえる。もっとも、この実験には続きがある。生後2~3年のウサギであっても、θ波が出ているときは生後半年のウサギと同様に200回の反復で学習した。(興味の強さによっては、記憶するための刺激が1/10で済むという実験結果もある。), この実験結果が示すのは、年齢を重ねると記憶力が低下すると感じるのは加齢によって記憶能力が低下したからではなく、加齢によって日々の出来事に対して興味を抱かなくなったことが「覚えが悪くなる」原因となるという点である。, ヒトは、忘れる生き物である。「感覚記憶(感覚情報保存)」の説明で述べた通り、情報は見聞きした直後から忘れ去られ、覚えたことの半分以上は30分以内に忘れ去られる。記憶を蓄積・定着させるには、繰り返し海馬を刺激する必要がある。, 情報は、入力よりも出力を繰り返すほうが脳回路へ定着するというデータがある。これを裏付けるのが、ワシントン大学でカーピック博士が行った実験である。, カーピック博士は、学生を対象にスワヒリ語40個(「adahama=名誉」などの単語のオペア)を5秒ずつ提示し、それを暗記させる実験を行った。実験では学生を以下のように4つのグループに分けた。, 【グループ(1)】 学習後、丸一日何もしないとその大半を忘れてしまうのですから、1回目の復習は最優先で早く行います。このタイミングを逃すと格段に記憶の定着率が下がります。時間がない場合であっても、「5分で理論を確認する」「15分でテキストを速読する」、これだけのことでも記憶の定着率が格段に上がります。これに対して、4回目や5回目の復習など、日数が進んだものについては後日に回して構いません。 ⑤読解力を養う 4.「思い出せない」には2種類ある(記憶の二層構造) 本稿では、記憶力を高める方法を知りたい人に向けて、記憶の仕組みや高める方法について脳科学の観点からみていく。, 記憶力を高める上で重要なのは、3つある記憶の種類や特徴を知ることである。後述するように、これら3つの記憶には生物学的・脳科学的な意味がある。それらを知ることで、より効率的な記憶の定着が可能となる。, 目や耳、鼻などの感覚器官から常に得ている膨大な情報のうち、特に意識していないために1秒程度で消滅する記憶を指す。, 15秒~30秒ほどで消滅する記憶。例えば、相手から聞いた住所や名前を紙に書き留めておく間だけなど、短時間だけ覚えておくときに使われる。ワーキングメモリー(作業記憶)ともいう。, 年単位で(場合によっては一生涯)保持される記憶。自宅の電話番号や自身の名前、生年月日などがこれにあたる。, 脳は多くの神経細胞(ニューロン)によって構成されるが、記憶は神経細胞の単位ではなく、複数の神経細胞をつなぐシナプスの単位で行われる。 簡単な問題でもうっかり間違えることがあります。これは悪い経験ではありません。簡単な問題でも、気を抜くと手痛い目に遭うと気づかされます。しかし、それを本試験でやってしまったら大変です。本試験では、簡単な問題を確実に取るための精度が要求されますから、精度を上げるためには反復練習しかありません。 樺沢紫苑(2018),『学びを結果に変える アウトプット大全』, サンクチュアリ出版, StudyHacker こどもまなび☆ラボ 編集部です。 2.自力で思い出せない状態・記憶(潜在記憶) 言葉で伝えたり言い表すことがスムーズにできなかったり苦手に感じていたりするお子さんには、無理に話をさせる必要はありません。自分の気持ちを表現する手段は、紙に文字で書いたり絵を描いたりしてもいいのです。, アウトプットをインプットより多くする上で最適な割合は「7:3」と言われています。これは心理学者アーサー・ゲイツ博士によるコロンビア大学での実験結果から明らかになったものです。, 小3から中2までの100名を超す子どもたちを対象に、「紳士録」(人名年鑑)にある人物プロフィールを9分間で記憶し暗唱させました。この実験で最も高い結果を出したのは、「覚える時間」に約40%を使ったグループで、さらに、年上の子どもの場合は約30%を使ったグループの得点が高かったのだそう。, 慣れないうちはインプットの時間を4割ほど費やし、だんだん減らして3割にすると、アウトプットとインプットのバランスが良い状態だと言えます。これは前述のアウトプット法「教科書はサッと確認して問題集をたくさんこなす」で言えば、教科書を読む時間を3~4割、残りを問題集に充てるのが最適です。, かなりアウトプットの比率が大きいように感じますが、逆に言えば私たちはインプット過多の傾向が強いのかもしれませんね。今回ご紹介したアウトプット法に限らず、子どもに対して常に「意見を教えてほしい」という姿勢で接することが、子どものアウトプットの機会を増やすことになるようです。さっそく、できるところから試してみてはいかがでしょうか。, (参考) ②解答パターンを作る ・確認テストで思い出せなかった単語だけを再び学習。 ③解答スピードを上げる 【目次】 受験勉強をしていると、「暗記したことをずっと忘れずにいられたら最高なのに」と思いますが、人間の脳というのは次から次へ忘れるようにできているのです。もし、経験したことをすべて記憶したとすると、脳はあっという間に限界に達してしまうそうです。そうならないように、脳は入ってきた情報のほとんどを忘れるようにプログラムされているのです。 ・40個を通しで学習させ、その後40個全てについて確認テスト。 たとえば、今日、財務諸表論の理論1題を完璧に暗記したとします。暗記してもその後、全く復習しなければ、時間の経過とともにだんだん忘れていって、いずれは全部忘れてしまうでしょう。しかし、何日かあとにもう一度暗記してみると、1回目より記憶は強化されます。さらにまた、何日かあとに暗記してみると記憶はより強固なものになります。また、暗記に要する時間も、2回目、3回目となるごとに短縮されていきます。 書いて覚えるのは記憶法としては正解。 手を動かすことで触角を動員して、見ることで視覚を動員する。 一般的に、五感を活用して得た情報は記憶として定着しやすい。 ただし、書く行為は効率が悪いので、書いてでも覚えたいことに限定するべき。 記憶力の定着になぜアウトプットが必要なのかは、試験当日を想像してみると理解しやすいのではないでしょうか。 結論から言ってしまうと、覚えることがどれだけ得意であっても、覚えた知識を効率よくアウトプットすることができなければ、試験に合格することはできません。 試験当日、目の前に配られた問題を見てあなたはその問題を解いていくわけですが、問題を解くときに求められるのは学んだ知識をアウトプットし、答案を作っていくことですよね? 前に同じような問題を解いたことはあっても … 国立訓練研究所では、教育の効果(すなわち学習定着率)が指導方法によって異なるとしている。下図のラーニングピラミッドが示すように、講義や読書といった受動的な要素の強い学習方法の場合は知識の定着率は低くなるが、自身の体験や他者への指導(出力)が伴う能動的な要素の強い学習方法の場合は知識の定着率が高くなる傾向がある。 教科書に書かれていることを完全に理解してから問題集に取り組むよりも、サッと確認してすぐに問題集を解き、間違ったところを教科書で確認して再び問題集に取り組むようにしましょう。細切れでインプットとアウトプットを繰り返すことで記憶が定着しやすくなります。, ■本を読み終わったら内容や感想を聞く 海馬は快や不快の感情を作り出す扁桃体とのつながりが強く、ストレスによって海馬の神経細胞は増える力を抑制されてしまう。PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症すると、海馬が小さくなることが分かっている。PTSDと健常者がそれぞれ文章を読み、その直後と一定時間が経過した後で内容を思い出す実験をすると、PTSDの被験者はいずれのケースにおいても結果は乏しかった。, この20年ほどの研究で、アルツハイマー病は少なくとも初期段階においては「記憶が失われた状態」ではなく「脳のどこかにある記憶を引き出せない状態」であることが明確になった。このことは、「思い出せない」という状態が2種類あることを意味する。1つは、「思い出せないけれど、見る(聞く)と思い出す」状態であり、もう1つは「見ても(聞いても)思い出せない(=既視感がなく、初めて見た印象を受ける)」状態である。